セットポイントとは
『人間には太らないように調整してくれる最強の仕組み』が備わっています。
本来、人は太らないようにできているのです。
「いやいや、太るんだけど、、、何を言っているんだ、、」と思われるでしょう。
順を追って説明していきます。
人間には脳が最適な体重を設定し、その体重に調整してくれる『仕組み』が備わっています。
それをセットポイントと言います。
セットポイントがうまく機能していると食べる量を増やした場合、食欲が減り代謝が上がります。
逆に食べる量を減らした場合、食欲が増え代謝が下がります。
この機能を持っていることで人間は本来、適切な体重を維持できるのです。
これは動物でも同じことが言えます
動物の脂肪を別の動物に移植すると脂肪を移された動物は代謝が激しくアップして、すぐに元の体重にもどるのです。
セットポイントが働いたことによって代謝が上がり、体重を維持したのでしょう。
なぜ太るのか?
これまでの説明なら、セットポイントがあるから人は絶対太らないんじゃないかと思います。
しかし、太ります。
この理由は、セットポイントが現代のカロリー過多の時代でバグってしまっているからです。
脳が判断する適切な体重が上がっているとも解釈できます。
セットポイントがバグってしまうと、レプチンという食欲を抑制する効果のあるホルモン(満腹ホルモンとも呼ばれます)が脳に機能しにくくなります。
そのため、しっかり食べたのに食欲がおさまらないという現象が発生するのです。
リバウンドにもセットポイントの上昇で説明がつきます。
せっかく痩せても、脳が判断する適切な体重が上がってしまっているせいで、その体重に戻そうと脳が働いてしまうのです。
これでは、ダイエットしてもリバウンドとのイタチごっこになってしまいます。
豆知識
しかし、肥満になるとレプチンが脳の視床下部に働きにくくなることが分かりました。
レプチンを増やしても意味がないという結論になったのです。
飲むだけで満腹になる薬。出来てくれたら楽でしたね、、
セットポイントがなぜバグるのか?
セットポイントのバグはなぜ発生するのでしょうか?
これは加工食品の摂取が大きい要因として考えられます。
加工食品の研究は50年前から始まりました。
その研究の中で一番脳が興奮する砂糖の量などが調べられています。
50年間の研究の成果が、我々の脳を最大限興奮させ食欲を止まらないようにさせているのです。
セットポイントを下げるためには?
神経科学者のサンドラ・アーモットはセットポイントは上がるが滅多なことでは下がらないと述べています。
滅多なこととは何かを考えていきましょう。
二つのやり方を紹介させていただきます。
日本語字幕付きの動画はこちらになります。https://www.ted.com/talks/sandra_aamodt_why_dieting_doesn_t_usually_work?language=ja
マインドフル・イーティング
サンドラ・アーモットはマインドフル・イーティングを推奨しています。
マインドフル・イーティングとは五感に集中して食事をすることを指します。
これをすることで、本当に空腹の時にしかご飯を食べない。つまり、流れ作業としてご飯を食べない。
お腹がいっぱいになった感覚に集中することで適切な量が分かるようになる。
と言っています。
サンドラ・アーモットはこれを把握するまで1年間の試行錯誤を必要としたようです。
食事の感覚に集中して、必要な時に必要な量の食事を摂取できるようにすることでセットポイントを取り戻せる可能性があるのですね。
加工食品の断絶
セットポイントが上昇する原因の一つとして加工食品の摂取が理由だと説明しました。
つまり、加工食品の摂取を辞めることでセットポイントが下がる可能性があります。
具体的に摂取してはいけないものはこちらです
まとめ
・セットポイントとは自動で最適な体重に調整してくれる『仕組み』
・セットポイントが上がるのは加工食品の摂取が一つの要因
・セットポイントを下げるためには『マインドフルイーティング』と『加工食品の断絶』が有効
参考文献
鈴木祐(2019),『一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書』, 扶桑社出版.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8143936/
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習慣化ラボ編集部
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